ヤバイTシャツ屋さんメジャデ4周年
ヤバTはおふざけバンドだとか言われることもあるけれど、本気で音楽と向き合い、たくさんの人に元気を与え、愛されているバンド。
私にはそう見える。
それはこやまさんが自分の感性を信じ、努力して走り続けてきた結果だと思うし、それを支えてきたありぼぼちゃん、もりもりの強い意志だと思う。
周りの雑音に囚われず、自分を貫くって本当に辛くて疲れる大変なこと。そんな逆境の中でも、夢を一つ一つ叶えてきた姿に胸を打たれている人も多いはずだし、これからも3人が夢を掴む姿を見て行きたい。
そして曲が雑だなんて言われることもあるけど、音や言葉遊びや隠れたメッセージ、本当に緻密に作られていると思う。
「誰でも使える言葉を使って誰にも歌えん歌を歌う」これがヤバTの真髄で、雑だと思わせることすらブランディングなのかもしれない。
けれども、ヤバTの緻密さ丁寧さに気付いてる人は確実に増えてきていて、最近は足早に一歩一歩進んでいて、でも顧客は誰一人置いて行かず連れて行ってくれる。
今後どんな展開を見せてくれるのか、夢を叶える瞬間に何回立ち会わせてくれるのか。目を離す隙を与えてくれないヤバTに期待と楽しみしかない。
メジャーデビュー4周年、本当におめでとうございます!!!
ヤバイTシャツ屋さん「癒着☆NIGHT」
「癒着☆NIGHT」
ヤバイTシャツ屋さん(通称:ヤバT)が2019年7月にリリースした曲である。
スプライトと癒着し、橋本環奈さん出演のCMで流れていた。
※癒着・・・一般的に良いイメージではないが、ヤバT界隈では、企業とのコラボやタイアップを指す縁起の良い言葉である。
作詞作曲はGt.Vo.こやまたくや。
「歌詞は皆さんで深読みしたり、浅読みしたりしてください。色んな読み方が出来ると思いますねん」と詞の意味を押し付けない現代的な感性。
ポップでどの世代にも聴きやすい一曲に仕上がっている。
YouTubeではMVがフルで公開されている。
この曲における“癒着”には
・企業とのタイアップ
・男女のいやらしい関係性
・ヤバTと顧客(ファン)との繋がり
等が読み取れるが、こやまたくやのコメント(上記)通り正解は皆さんの心の中にあると思う。
また個人的に、今夜はめちゃくちゃにしたりたいねん=ライブで顧客をめちゃくちゃにしたい、という解釈が好みだ。
曲調はポップながら「大人って言い訳上手でいいね 都合のええように解釈しはるね」や「上手い事やりよしや 馬鹿なフリ」など風刺的な詞も潜ませており、ヤバTらしさが色濃く出ている。
他の曲でもよくあるのだが、一見ふざけているようでしっかり聞くとハッとさせられる表現が多々ある。
是非歌詞を読みながら聴いて欲しい。
Aメロは早口でカラオケで歌うのは難解だが、聴いていて心地が良い。体を揺らしながら聴きたくなる。そして「癒着むちゃくちゃにしたいねん」というワードの語感の良さもまたヤバTの色である。
余談だが、私の父はヤバTを歌うのにいつも苦戦している。
MVについて
あの大ヒット曲「ハッピーウェディング前ソング」の続編となっており、散々煽ってノリで入籍させた男女のイチャイチャを邪魔するというテイスト。
ヤバTには珍しくお色気シーンがある。
MVはこれまで同様、寿司くん(こやまたくやが映像作家として活動する時の別名義)が監督を担当した。
癒着したスプライトも登場しており、抜かりがない。
8thシングル「スペインのひみつ」
4thフルアルバム「You need the Tank-top」
に収録されている。
YouTubeやサブスクリプションでも聴けるが、歌詞カードには用語解説やちょっとした裏話なんかも入っている。ヤバTのこだわりの詰まったCDで聴いてみるのもいかがだろうか。
↓リリース時のインタビュー記事
ヤバイTシャツ屋さん「スペインのひみつ」インタビュー|満を持して発表する癒着ソングのひみつ - 音楽ナタリー 特集・インタビュー
また、最新アルバムのインタビューではこやまたくやは癒着☆NIGHTを「泣き曲」と表現している。皆の耳には、心にはどのように聴こえるのか。ぜひ自分の感性で聞きとってほしい。
ヤバイTシャツ屋さんと紅白歌合戦
「ヤバイTシャツ屋さん」
言わずと知れたフェス入場規制常連バンド。
2015年より「紅白出場」を目標に掲げており、「初めてテレビで演奏するのは紅白と決めている」と頑なに言い続け、実際にこれまでテレビで演奏はしていない。
これだけで“ 話題性 ”は充分ではないだろうか。
(ちなみに紅白の選考基準は以下ようなものらしい)
代表曲でもある「ハッピーウェディング前ソング」は、踊ってみた動画で大流行。今や一般人から有名YouTuber、芸能人がこぞって動画をアップしている。
いわゆる「バズった」曲だ。
リリースは2017年と、3年前ながら未だに衰えない人気を誇っている。
また、テレビで演奏をした事がないにも関わらずコラボやタイアップ経験が多く、知らずにヤバTの曲を聴いていた人も多いのではないだろうか。
・LOTTE
・モード学園
・SUUMO
・志摩スペイン村
・スプライト
・クラシエいち髪
・ちちんぷいぷい
・モーリーファンタジーランド
・NHK etc..
昨年にはメンバーのサンリオ好きが高じ、コラボを果たした。サンリオピューロランドでライブも敢行し大成功を収めた。
その様子は9月30日発売の4thアルバム「You need the Tank-top」(初回盤)の特典DVDに収められている。
サンリオキャラクター達も出演しており、サンリオファンにもオススメしたい1枚だ。
そして、その4thアルバムは限定予約分全てにメンバー全員の直筆サインを書くという破天荒な企画も行った。
なんと1ヶ月で4万3000枚のサインを書き上げたのだ。
人が生涯で自分の名前を書く回数は一万回前後(諸説あり)と考えると、どれだけ破天荒かよく分かる。
収録曲の一つである「J.U.S.C.O.」はTwitterでトレンド入りし、丸一日は話題に上がっていたこともある。
また、「You need the Tank-top」は初のオリコン週間1位も獲得した。「CDがなくても音楽が聴ける時代に、CDの良さを知ってもらいたい。体感してもらいたい。」と長年願い続けてきた彼らの行動・努力・夢が一つ実った瞬間だ。
NHK総合でも2018年よりレギュラー番組を持ち、今春スタートした新番組「よなよなラボ」では「今までにないスマホだけで作る番組」という枠にはまらないものにチャレンジしている。実際に観ているとスタジオなどは一切使用せず、本当に1時間スマホ画面だけが放送されているのだ。(次回放送は NHK総合 10.17(土)24時35分~)
さらに、2018年8月から不定期に6回放送されたラジオ特番、NHKラジオ第1「ヤバイラジオ屋さん」が2020年11月よりレギュラー化決定。(初回放送は11.7(土) 16:05〜 50分/NHKラジオ第1(R1)毎週土曜日 16:05〜16:55)
実はこのラジオ番組もレギュラー化間近と何年も言われており、メンバー・ファン共々「いつやねん!」と思い続けていた。「評判が良ければ・・・」という言葉を信じ続けたファンが、前回の放送時に50分間でTwitterで15000件以上もラジオの実況をつぶやき、トレンド入りさせた事もある。
メンバーとファンの思いが1つになり叶った夢なのだ。
以上、完全に私の主観で語ったヤバTの活躍だが、選考基準にくい込んでいる所がいくつもあるのではないかと勝手に期待をしている。
もちろん紅白出場への道が簡単なものではないことは素人の私でも理解しているが、それでも望まずにいられない。
これこそがヤバTとファンが共に持ち続けている一番大きな夢なのだ。
そして最後にヤバイTシャツ屋さんの音楽について。
一見おふざけバンドのイメージがあるが、実際は強いメッセージ性が隠された曲もたくさんある。ぜひ歌詞を読んで欲しい。
(初期曲は本当にふざけているが、近年大人になった彼らからのメッセージは強い)
また尖っている歌詞なのに誰も傷付けないのが一つの特徴でもある。
私のイチオシ曲は「ゆとりロック」と「癒着☆NIGHT」だ。「泡 Our Music」も疲れた現代人に刺さるので、仕事帰りの電車や車で聴いて欲しい。
ライブ会場に足を運べば、小さなお子様やご年配の方を見かけることも多々ある。
まさに老若男女に刺さるバンドだ。
尖っているが優しく、ふざけているが生真面目。
ヤバTが紅白の舞台に立ち、お茶の間に登壇した時、世間にどのように刺さるのだろうか。ぜひ見届けたい。